Odds and Ends- 65歳からの有相無相-

前期高齢者になった有象無象が日々の有相無相を書き留めていきます。

リーグワン2022‐23プレーオフトーナメント決勝

 

NTTジャパンラグビーリーグワン2022‐2023プレーオフトーナメント(←正式にはこう言うらしい)の決勝は大方の予想を覆してクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(←正式にはこう言うらしい)が勝利しました。おめでとうございます。フラン・ルディケヘッドコーチは2016年に就任してから12位→9位→11位→7位→6位→ベスト4→ベスト4と着実にチーム力を伸ばし、ついに念願の優勝を手に入れました。立川理道もキャプテン就任7シーズン目でした。

試合は前半は両チームともトライはなく、バーナード・フォーリーが着実にPGを決めて9‐3とスピアーズがリード、ワイルドナイツとしてもこの辺りは想定内だった思います。後半はさらにフォーリーがPGを追加して12‐3とリードを広げた後、ワイルドナイツも攻めあぐむ展開となりましたが、やはりここ一番でモールから堀江が押させて12‐10(山沢のG成功)と迫り、さらに長田智希が気迫のこもったランでディフェンスを振り切ってトライ、12‐15と逆転。この時点で65分だったのでいつものワイルドナイツペースで決まったかと思われましたが、その4分後藤原忍のハイパントを競った野口竜司とファウルア・マキシの間からこぼれたボールをすかさず根塚洸雅が捕って前進、ラックからのパスアウトを受けた立川理道が値千金のキックパス(RWC2015南アフリカ戦の試合を決めたシークエンスでの立川からマフィへのパスを思い出した)、これが長田智希と同期の木田晴斗の腕に入り、そのままトライ。「長田が獲ったら木田が獲る、決勝戦を引っ張る若き二人です。」と実況の矢野武さん、流石です。

その後のゴールキックをフォーリーが外したので17‐15、PGで逆転できる点差で、試合時間もまだ10分残っておりさらに緊迫した試合になった。しかし、いつものワイルドナイツならここから再びギアを上げていくところだが、この日はやや生気を欠いたように見受けられそのままノーサイド

念願の初優勝が叶ったスピアーズだったが、誰一人はしゃいだり馬鹿喜びする選手はおらず、リーグ戦での勝利試合とあまり変わらないノーサイドだったのが印象的でした。MOMにも選ばれた立川キャプテンの優勝インタビューも淡々と、しかし誠実に感謝を述べるのみで、今までの苦労話や遂になりました!的なことを言わないところがこの人の持ち味か。おめでとうございます。

試合後悔し涙を流していた松田力也が印象的、長田が木田と握手をした時にちらっと見せた笑顔もよかった。二人ともワールドカップに出てほしいところだけれど根塚洸雅も高橋汰地もいるので悩ましいところ。